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こうのとり通信

漢方の記事一覧

更年期障害は、一人ひとり原因が異なる難しい病気です。正しい知識とそれぞれの患者さんに合わせた丁寧なカウンセリングと治療が必要です。

更年期障害とは、更年期(生殖期から非生殖期の間の移行期間のことで、卵巣機能が減退し始め消失するまでの時期。具体的には閉経の前後5年、合計10年間)に現れる多種多様な症状のなかで、器質的変化に起因しない症状を更年期障症状と呼び、これらの症状のなかで日常生活に支障を来す病態を更年期障害と定義します。(日本産科婦人科学会編  産科婦人科用語解説集より)

更年期障害は本当に治療が難しい病気のひとつです。何故なら原因がとても複雑で、あまりにも個人差が大きく、訴える愁訴も多岐に渡るからです。従って、「あ、更年期障害だね。◯◯◯出しておきますね。」というような画一的な治療では良くはなりません。

その患者さんと真摯に向き合い。主な原因は何なのか、例えば単にエストロゲンが欠乏しているだけなのか、それとも性格や生活習慣、文化的背景が影響しているのかなど、懇切丁寧にカウンセリングする必要があります。その上で、HRT(ホルモン補充療法)が有効なのか、漢方が有効なのか、それとも他の薬にすべきなのか、はたまた運動やカウンセリング中心で薬は控えるべきか...。というように一人ひとりの患者さんに合わせた、テーラーメイドの治療が必要不可欠になります。

更年期は、男女問わず誰にでも訪れます。ですから、長い人生の集大成でもあるこの時期をいかに豊かに暮らすかが非常に大切になってきます。更年期障害でお困りの方はどうぞお気軽にご相談ください。


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小さな医院だからできること。患者さん毎に異なる小さなお悩みや症状に、一人ひとり丁寧に対応するクリニックを目指しています。

更年期障害に限ったことではありませんが、当院では一人の患者さんに、病気のことや治療のこと、お薬のことなどを時間を掛けて、十分納得されるまでご説明することを心掛けています。時には厳しい事や耳の痛いことも敢えてお話いたしますが、すべては患者さんのことを第一に考えてのことですので、ご理解くださればと思います。

当院では「薬が欲しい」と来られた患者さんを診断して、不必要と判断すれば薬は出しません。「◯◯医院の◯◯先生は、二つ返事で薬を出してくれたのに...」と仰る患者さんがいらっしゃいますが、上記のように当院では患者さんが納得されるまでご説明いたします。薬を出したり、手術をするだけが医者ではないと考えています。

広瀬レディースクリニックは、小さな医院です。ベッド数も少なく、スタッフも決して多くはありません。医師も広瀬敏行ひとりです。しかし小さな医院だからこそ、できることがあります。「少し生理が遅れている」「病院に行くほどでもないけれど、少し生理が不規則で心配だ」「最近眠れないけれど、心療内科には行きづらい」など、どんな小さな悩み事や症状でもお気軽にご相談ください。当院は患者さんとの距離を大切にした、アットホームな医院を目指しています。

広瀬レディースクリニック
薬剤師 広瀬 久美子

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京都は祇園祭の真っ只中、一年で最も賑わう時期です。祇園祭は八坂神社の祭礼で、大阪の天神祭、東京の神田祭とともに日本三大祭のひとつに上げられており、その歴史の長いこと、またその豪華さ、祭事が一ヶ月にもわたる大規模なものであることで広く知られています。およそ1100年前、神泉苑に日本全国の国と同じ数の鉾66本を立て、祗園の神を祀り厄災の除去を祈る祗園御霊会を行ったのが始まりと伝えられています。祭のハイライトは7月17日と24日に行われる33基の山鉾巡行。「京都祗園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。(祗園祭HPより)



祭とともに京都の生活に馴染んだ生薬

実は祗園祭以外に八坂神社には、もうひとつの大きな行事があります。大晦日に行われる「をけら参り」というもので、生薬「白朮」を燃やした(をけら火)を縄に移し、その火が消えないようにくるくると回しながら帰宅し、神棚に移したり新年の雑煮の種火にしたりすると厄除けになるといわれています。

この「をけら参り」の主薬である白朮は、「山で美味いオケラにトトキ、里では瓜、茄子、嫁に食わすも惜しゅうござる」と古くから里謡にうたわれる山菜の代表で、春先から伸び出した新芽の柔らかいものを食べ、また「トトキ」はツリガネニンジンの新芽で「美味しいからトッテオキの食材」という意味から「トトキ」に縮められてその名前になりました。また、この根は沙参という生薬にもなり、屠蘇の材料として用いられたり、土蔵の中で燻(いぶ)してカビ除けにも使うなど、古くから知られ、生活に馴染んだ生薬といえるでしょう。



一人ひとりに合わせたテーラーメードの薬膳料理を

広瀬レディースドックでは、婦人検診後に漢方を食に取り込んだ「薬膳料理」をご提供しています。食事の内容は、検診時の結果を基にその方だけのためのテーラーメイド料理を専属のシェフがお作りします。例えば、冷え症と診断された方には、身体を温める食材を中心とした料理に。また貧血の傾向があると診断された方には、血を造る食材を意識した料理というように、一人ひとりの体質や身体の状態に合わせてご提供いたします。また、1泊2日の宿泊コースでは、最高級のアンティーク家具でコーディネートされたお部屋をご用意しております。

広瀬レディースドックは、婦人検診、薬膳料理、エステで身体をリフレッシュしていただき、検診後のフリータイムにはゆっくりと祇園祭や京都を観光していただけるプランとなっています。広瀬レディースドックについては、お気軽にお問い合せください。

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こんにちは。
今回は不眠症に使う漢方のお話しをしたいと思います。

 

睡眠は人生の1/3を占める大切な行為
 

人はおおよそ、生涯の1/3を睡眠に使います。仮に寿命を75年と考えれば、実に25年と言うとてつもない時間を睡眠に費やすのです。それもそのはず、睡眠は生命維持に欠かすことの出来ない「大切な行為」なのです。

人は(というより生物すべてが)睡眠中に、心身の休息、記憶の再構成などを行っていると考えられており、また下垂体前葉から分泌される成長ホルモンは、睡眠中に2時間から3時間の間隔で分泌すると考えられています。この成長ホルモンは、子供の成長や創傷治癒、肌の新陳代謝を促す非常に大切なホルモンです。その他にも睡眠は、免疫力の向上やストレスの除去といった役割があるとされており、睡眠が如何に「大切な行為」であるかお分かりいただけると思います。

 

不眠の定義と原因
 

しかしながら、この大事な「睡眠」という行為がなんらかの原因で上手くいかなくなることがあります。これを「不眠(症)」と呼びます。

日本睡眠学会の定義では厳密に不眠(症)とは、
①:入眠障害、中間覚醒、熟眠障害、早朝覚醒の訴えがある
②:①の愁訴が週2回以上かつ、1ヶ月以上続いている
③:苦痛もしくは、日常活動に影響を与えている
上記の3つの条件を全て満たす必要があります。

不眠症の原因は、大きくわけて5つあると言われています(身体疾患、薬剤、薬物、精神疾患、心理要因、生理的要因)。ですから薬を飲んだからといって、眠れる体質になるとは限らないのがこの疾患の難しいところです。

当院でも、不眠で悩まれている患者さんは意外に多いのですが、ただ当院は心療内科ではありませんので、来られる患者さんは仕事や学校、人間関係のトラブルから生理不順の方、産前・産後のマタニティーブルー、更年期障害で来られる患者さんなど、何らかの女性特有の疾患の愁訴のひとつとして不眠を訴える患者さんがほとんどです。

 

お薬は体にやさしい漢方薬を
 

肝心のお薬ですが、所謂一般的な「不眠症の薬」はなるべく控えるようにしています。挙児希望の患者さんは勿論のこと、その他の患者さんにもできるだけ不眠の原因になるような背景因子を取り除くカウンセリングとともに漢方薬を処方するようにしています。近年の不眠症の薬は非常に効果も高く、副作用も少なくなっていますが、やはり依存をはじめ、母子への影響などを考えると、おいそれと使える薬ではないのもまた事実です。

漢方薬としては加味逍遥散や加味帰脾湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、酸棗仁湯などを使い分けています。これらの漢方薬には柴胡、酸棗仁、薄荷などの生薬が配合されており、安神作用と呼ばれる心をリラックスさせる効果があるとされ、同時に抗うつや気の巡りも改善する働きがあります。

当院は心療内科ではありませんが、婦人科の疾患には絶対の自信を持っております。婦人科疾患でお悩みの方で、不眠や抗うつなどでもお悩みの方、お気軽にご相談ください。一緒に病気に立ち向かいましょう。


広瀬レディースクリニック
薬剤師 広瀬久美子

こんにちは、広瀬レディースドック薬剤師の広瀬久美子です。
只今、花粉症の季節の真っ最中ということで、今回は花粉症の漢方のおはなしをしたいと思います。

この時期は、耳鼻科でもない当院にも花粉症で悩まれている患者様が多数来られます。
妊娠中や挙児希望で薬剤をできるだけ控えたい患者様、授乳中で、乳汁移行が気になるお母様などなど。当然、慎重な薬剤選択が必要となります。

そこで、当院では漢方薬を選択肢の一つとして活用しております。
代表的な漢方薬はやはり小青竜湯になるでしょう。この小青竜湯はいわゆるダブルブラインドテストでも有効性が示されており、ガイドラインにも掲載されているため、非常に使いやすい漢方薬です。


漢方的には「水毒」といわれる体の中の水分が停滞している状態を改善する漢方薬です。漢方ではこの「水毒」が鼻水や痰などを起こすと考えますので、花粉症の症状緩和に効果があるのです。しかしながら、漢方薬は体質によって効き目に大きく差が出ます。当然、患者様の体質・症状、または配合されている生薬、「麻黄」の副作用の出かたなどを考慮して、麻黄附子細辛湯、苓甘姜味辛夏仁湯などを使い分け処方いたします。

また、アレルギー体質の方には花粉症のシーズン前から補中益気湯を服用して頂いています。この補中益気湯は、「補剤」と呼ばれる漢方薬の一つで、体内のTh1細胞とTh2細胞のバランスを整える働きがあることが分っています。


通常の健康な人はウイルスや細菌などの外敵を攻撃するTh1細胞と体内に潜んでいる異常な細胞を攻撃するTh2細胞のバランスが取れているのですが、アレルギー体質の方は、その免疫バランスが乱れ、Th2細胞が異常に亢進していると考えられています。

補中益気湯はその異常に亢進Th2細胞を抑制することが分っており、特にアトピー性皮膚炎の患者様によく使われている漢方です。多くの花粉症の患者さんはアレルギー体質であることから、をシーズン前に服用してもらい、体質改善を促し、花粉症の季節に備えてもらっています。当然、抗ア剤等で問題ないと判断した時は西洋薬も処方し、患者様の症状の軽減と副作用のベストバランスを考えます。特に漢方薬は患者様を診てお薬を決めますので、お電話にてお問い合わせ頂いても、お応えしかねる場合がございます。


漢方相談もしておりますので、お悩みの方当院までお気軽にご来院ください。

こんにちは、広瀬レディースクリニック薬剤師の広瀬久美子です。
今回は、冷えや貧血によく使う漢方薬、「人参養栄湯」のご紹介をしたいと思います。

「冷え」と「貧血」・・・どちらも女性に圧倒的に多い症状で日常のQOL低下を招くだけでなく、冷えは不妊や更年期障害の増悪因子と考えられていますし、貧血はひどくなると日常生活に支障をきたしかねません。また、妊娠中は胎児に栄養分を取られるため、鉄分を含めた様々な栄養素の高いレベルでのコントロールが求められます。

このような放置しておくと怖い「冷えと貧血」ですが、西洋医学ではこれといった治療法がありません。貧血にはフェロミアなどの鉄剤を投与するか、鉄分を多く含む食物の摂取を指導するくらいであり、又腸管からの鉄分の吸収も投与量の1/10程度です。
冷えにいたってはビタミンEを投与するくらいしかないのが現状です。

そこで、当院では「冷えと貧血」に対して、「人参養栄湯」という漢方薬を中心に処方しております。人参養栄湯は、気血両虚の改善を図る代表的漢方薬です。漢方医学的に「気」とはいわゆる生命エネルギーのようなもの、「血」は血液を意味しますが、全身を滋養する栄養分の意味も含まれます。この「血」と「気」が不足したり、上手く循環しなかったりすることで、冷えや貧血を起こすと、漢方的には考えるのですが、人参養栄湯の構成生薬人参、黄耆、白朮、茯苓、甘草の「補気健脾」の作用(全身の機能を高め、代謝を促進し、消化吸収を高め、元気をつけ、疲労感を除く)と地黄、勺薬、当帰、遠志が全身を栄養・滋潤する「補血作用」が気虚と血虚の改善をすることにより、結果、冷えや貧血が改善すると考えられています。

実際に、鉄欠乏性貧血の患者に鉄剤単独で投与するよりも人参養栄湯を併用したほうが、赤血球値、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値が有意に上昇したという報告や、肝硬変症に伴う血小板の減少及び肝機能の改善報告、末梢循環障害の患者に対する末梢血流量増加及び自覚症状の改善報告など、EBMもそれなりにあるようです。

もちろん、漢方は患者様の体質・症状を診て処方いたします。人参養栄湯以外にも十全大補湯、加味帰脾湯、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸などを患者様に合わせて使い分けをしております。
なかなか自分のカラダに合った漢方薬を見つけるのは難しいもの・・・。
冷え症や貧血、その他女性特有の症状でお悩みの方、どうぞお気軽ご相談ください。


広瀬レデイースクリニック
薬剤師 広瀬 久美子

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広瀬レディースクリニックでは様々な女性の病気や悩みに応えるため、漢方による治療を取り入れた「やさしい医療」を実践しています。

西洋医学的治療に漢方治療を組み込み、それぞれの特長を生かして補完しあう事により、患者様にとって最適な治療を提供できるものと考えています。

不妊や月経前症候群、更年期障害、不育症、流産防止などの産科・婦人科疾患から、抑うつ・不眠・イライラなどの神経疾患、ニキビ・しみなどの皮膚疾患、また虚弱体質・アレルギー疾患の体質改善まで、女性の幅広いお悩みに漢方治療をご提案しています。

漢方治療では、患者様の体質、症状、体格などにより、同じ疾患でも薬を使い分ける必要があると言われています。
当クリニックでは、漢方治療に関して医師は十分に時間をかけて患者様一人ひとりを丁寧に診断して漢方薬処方を決定いたします。また、十分に納得していただき、安心してお飲みいただける様に薬剤師がお薬の説明を行っております。


詳しくは、「漢方治療」のページをご覧ください。



広瀬レディースクリニック
薬剤師 広瀬久美子

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